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『兄弟姉妹の心理学』を読んで

こちらは心理カウンセラーの根本裕幸氏の著書。カウンセリングの経験から「兄弟関係」に着目して、人間関係における問題の説明を試みている内容といったところでしょうか。

全編を通じての感想としては、「兄弟関係」と一言で言っても、人数、性別、年齢差、親からの扱われ方などを踏まえると、そのバリエーションは多岐に渡るため、ある種占いのように当てはまるところもあれば、ないところもあるといった紹介になっており、歯切れのいいパターンを提示してくれると言うよりは、「兄弟関係」を軸とした心理を考える際の、言語のバリエーションを確認するのに適した書籍という印象です。

今回は、我が家の3姉妹に関するところを引用メモしておきたいと思います。

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最も人間関係が難しい3人きょうだい

 もちろん、3人とも仲良しというケースもなくはないのですが、どちらかというと少数派。性別、年齢差、性格、親との関係によって誰かがどうしても浮いてしまうのです。

 浮いてしまったひとりは「傍観者」になって、あまり家族と関わらないようになるか、あるいは「問題児」となって、注目を集めようとするのです。

P.135

これはいきなり心配になる話です。3人とも仲良しというケースは少数派とのこと。3人いればひとりが仲立ちしてくれるという考えもあるかもしれませんが、実際は1対2に分かれやすいということでしょうか。確かにそう言える気もします。

同性3人きょうだいは競争が激化

 3人きょうだいはそもそもライバルが2人いるわけですから、きょうだい間の競争は激しくなります。それが、同性ばかりになると、より競争心が強くなります。

 ひとつのお菓子を3人で分け合うときも、同性相手ですから遠慮はありませんし、進学にしても、自然と学校によって序列ができるでしょう。

P.135

 このように、同性だからこその競争心が表に出ると、2人きょうだいよりもバトルが激しいものになります。そして、競争に敗れたきょうだいは家族の中に居場所をなくして、実家との関わりを持たなくなることも珍しくありません。

P.135

なんと、実家との関わりを持たなくなることも珍しくないとのこと。そうなると寂しいですね…。

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確かに異性であれば、進学やスポーツその他において、差が生じたとしてもある意味納得しやすいところがあるかもしれませんが、同性であれば言い訳が立ちにくい状況が生じやすくなる部分もありそうだなと思いました。

我が家も、3人で同じ習い事をしたり、同様な進学機会の提供などを考えており、機会について公平となるように配慮している部分がありますが、それが同時に競争・比較が生じやすい状況を作り出していると言えることに気が付きました。ともかくも、比較するのではなく、それぞれを見ていく姿勢が肝要と言うことでしょうか。

同性3人きょうだいの異性化

 3人すべてが男の場合、家族の中では母親だけが女性となります。

 3人姉妹ならばその逆で、男性は父親だけです。

 そうなると、バランスを取るためか、きょうだいのうちのひとりが異性的な雰囲気を持つようになる傾向があります。

P.137

これについては、我が家では明らかな傾向があるようには感じられませんが、今後のことを踏まえて頭に入れておきたいと思います。

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キャラクターが独特な「中間子」という存在

 こうなると、親の目が一番届かないのが中間子です。

 中間子は独立心が旺盛になり、「傍観者」として家族から一歩引いたポジションを取ることが多くなります。

P.141

 このように「傍観者」になりやすい中間子ですが、心理的には危機感を持っています。

 上と下に挟まれて存在感が危うくなるため、あえて他のきょうだいとは違ったキャラを形成しようとするのです。

P.142

 また、中間子はいわば「中間管理職」のような存在で、上からは圧力をかけられ、下からは突き上げられるポジションです。

 したがって、実はとても繊細で、場の空気を読む人が多いのも特徴です。

 気を遣うタイプに見られないことも多いのですが、これはまわりにそう見せないくらい空気を読みのが上手だということ。

 だから、平然と振る舞いながらも、内心はとても傷つきやすいのです。

P.144

 そもそも「傍観者」の中間子は、きょうだいの中でも精神的に自立するのが一番早いという特徴があります。そのため、長女は地元に残り、末っ子は隣町に住んでいるが、中間子だけが遠い町にいる、ということになりやすい。

 第一子は慎重に育てられ、末っ子は可愛がられながら育つため、一番目が届かない立場であることを利用して、中間子はさっさと家を離れて独立していくのです。

P.144

中間子についての引用メモが多くなりましたが、夫婦とも中間子ではないためその立場は想像するしかありません。どうやら自然と振舞っていては、上記の通り中間子だけ対応が薄くなりがちだということですので、意識して対応していきたいと思います。とはいえ、自立心を育てるという意味では中間子のように扱った方がよいとも言える気がしてくるのでバランスが悩ましいところです。