三姉妹父さんのマネレッジ

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『世界幸福度ランキング上位13ヵ国を旅して分かったこと』を読んで(2/2)

こちらはオランダ系ドイツ人女性のマイケ・ファン・デン・ボームさんの著書。経済的には豊かとは言えないが様々な幸福度ランキングで上位の国々を実際に訪れ、現地の人々へのインタビューを通して幸福の源泉を探るという話を読んでの引用メモの続きです。

terapapa.hatenablog.com

「スイス人がとても幸せなのは、自然があんなにたくさんあるからよ。あれだけ多くの山に囲まれていれば、そりゃ心身も癒されるわ。」

P.204

確かに、現実逃避ができる自然があるとリラックスできる気がします。

「ドイツ人はヘンですよ。何か他のことをやろうと思えばできるくせに、常にまず義務を果たそうとしますからね」

P.233

義務を果たす姿勢は悪いことではないですが、常に最優先にしているとその他のことをやる時間がなくなってしまいます。

「あまり将来のことを考えるのはやめたほうがいいかも。今という瞬間をつかまえて、今を生きること。まさに今ここにいると実感すること。それから他者と仲間になること。そう意識すれば、自分の周囲には本当に何もなくなり、あるのは自分と、今自分が持っているものだけになる。そうなれば幸せになれるよ。明日どうなるかを心配すれば幸せから遠ざかってしまう」

P.245

常に未来のことばかり思い悩んで今を空費してしまわないようにしたいですね。

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何事もあまり真剣に受け止めないこと。ドイツ人は自分に厳しすぎるというのが私の印象。メキシコ人の場合、仕事が100%できなかったり学歴がよくなかったりしても、別に大事件じゃないわ。だってそんなふうに思ったらうまくいかないもの。でもドイツ人の場合は、いつも世界が崩壊してしまうように感じるのね」

P.274

子どもがしょっちゅう「ほんと最悪!」と言って世界を崩壊させています。もしかして、ストレスのせいでしょうか、、

コロンビア人はいつも問題が大きくなる前にそれを解決しようとする。私たちは問題を重大視しすぎることがよくある。だから、そんな時にここではこう言うんだ。『問題の解決方法が見つからないなら、どうして悩んでいるんだい? 逆にもし解決方法が見つかったなら、どこに問題があるんだい?』コロンビア人は人生を辛いものにしないから幸せなんだ」

P.276

「問題が生じたからといって、必ず不幸になるわけではありません。問題をどう扱うか、それ次第です。十八世紀イギリスの哲学者・経済学者ベンサムは幸福のことを『楽しみと悩みの双方が揃うこと』と定義しました。私もその通りだと思います。幸福とは、悩みにも持ち場を与えてやることです」

P.310

人生が辛いと感じているのであればそれは自分の捉え方という側面があるという示唆。悩みを無くすのではなく、持ち場を与えてやるというのは現実的な考え方だと言えると思います。

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メキシコに行けばわかるが、ごく普通のスーパーの商品棚の間に、ごたごたと飾り立てたチョコ製のどくろがあってニヤリとさせられる。また「死者をしのぶ日」もまさに祝日で、親族は墓に集まって死者と一緒に夜中まで笑い合い、テキーラのボトルをしこたま開ける。それが彼らなりの「死の扱い方」なのだ。死を笑うことができる人は、生を笑うことなど簡単だ。

P.303

映画「リメンバー・ミー」が印象的ですが、死を意識してこその生というのはあると思います。

「ドイツはストレスがありすぎるわ。何でも完璧でなきゃいけないし、時間厳守で、清潔で、きちんとしなきゃいけない。それらが重視されている。でもそれが人生を堅苦しくしてるのよ。そして競争とプレッシャー。絶えず改善し大きく、豊かにならなければいけないというプレッシャー。それに比べればメキシコ人ははるかに小さなことで満足を感じてると思うわ。確かに何かすごいことはしたいし、将来は今よりちょっと豊かになっていたい。でも仕事や成功が優先というわけじゃない。メキシコの人たちは何事もはるかに軽く受け止めているの。だからちょっと幸せなのかも」

P.320

ここなんか特に「ドイツ」を「日本」に置き換えても違和感がないところではないでしょうか。

『ステータスから言えば重要だが、自分にとって本当に重要なことに割く時間が少なくなってしまうような仕事』は引き受けるべきではないのだ

P.330

そうは言っても簡単に決断できるものではないですね。

全体的には、もっとリラックスして家族や友人を大切にすることが幸福になる方法だということが書かれていると思います。幸福度が高いとされている国々は犯罪や貧困など日本よりも大変そうなところもたくさんありますので、一概にその国のようになれればよいということではないと思いますが、スターウォーズにおけるフォースのバランスと同じで、バランスが大切だと感じました。