三姉妹父さんのマネレッジ

Moneyにおけるknowledgeを貯めよう

『1%の努力』を読んで

こちらは現代のご意見番とも言えるひろゆき氏の書。ダイヤモンド・オンラインでも一部掲載されており、時折目にしていたこともあり、図書館で見つけたので手に取ってみました。

 生きていく限り、つねに「比較対象」に晒される。

 でも、比較対象がないほうが、人は幸せなんじゃないか。

 そう思うと、「自分はこうやっていきてきた」ということをちゃんと軸として持っておくことが必要だ。

 人を羨んでしまいそうなときに、この言葉を思い出して立ち戻ってほしい。

 

 「エッグスタンドなんて、いらなくない?」

 

 すると、人生におけるさまざまなことを内省することができ、ぐっとラクになることだろう。

 

 子どものお受験  = エッグスタンド

 ファーストクラス = エッグスタンド

 大きい庭付きの家 = エッグスタンド ……

P.33-34

この考え方自体は普遍的なものですが、それを「エッグスタンド」という一言に凝縮することで、シンプルかつ瞬時に判断できるようにまでに昇華されている点はさすがでしょう。

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 ネット上で有名な「この壺は満杯か?」の話だ。 

 知っている人もいるかもしれないが、知らない人も増えているようなので、少し長いが引用しておこう。

 

 ある大学でこんな授業があったという。

 「クイズの時間だ」教授はそう言って、大きな壺を取り出し教壇に置いた。その壺に、彼は一つ一つ岩を詰めた。壺がいっぱいになるまで岩を詰めて、彼は学生に聞いた。

 「この壺は満杯か?」教室中の学生が「はい」と答えた。

 「本当に?」そう言いながら教授は、教壇の下からバケツいっぱいの砂利を取り出した。

 そして砂利を壺の中に流し込み、壺を振りながら、岩と岩の間を砂利で埋めていく。そしてもう一度聞いた。

 「この壺は満杯か?」学生は答えられない。

 一人の生徒が「たぶん違うだろう」と答えた。

 教授は「そうだ」と笑い、教壇の下から砂の入ったバケツを取り出した。

 それを岩と砂利の隙間に流し 込んだ後、三度目の質問を投げかけた。

 「この壺は満杯になったか?」

 学生は声を揃えて、「いや」と答えた。教授は水差しを取り出し、壺の縁までなみなみと水を注いだ。彼は学生に最後の質問を投げかける。

 「僕が何を言いたいのかわかるだろうか?」

P.70-71

引用も長いのでこの辺で切りますが、重要なのは壺に入れる順番だということ。逆の順番では岩を入れる余地はないということのようです。人生において水や砂のようなことに時間を優先して割いていないか意識していきたいと思います。

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 当時、IBMが作っていたパソコンにMS-DOSというマイクロソフトが作ったソフトウェアを載せることになった。

 マイクロソフトという、聞いたこともないシアトルの会社で、しかも学生がやっている弱小企業と、大企業とIBMがなぜ契約したのか。

 それは、実際にプレゼンがうまくいったからだ。

 実物のソフトを見せて、「ちゃんと動きますよね。じゃあ、ぜひやりましょう」という判断が下されたのだ。

 日本の大企業ならば、目の前でちゃんと動いたとしても、「信用できない」「実績がない」と、空気的な理由をつけて契約しないだろう。

 日本はそのような社会なので、僕は「小さい企業で苦労するより、まずは大企業に入ったほうがいい」と言っている。

 みんな権威に弱いのなら、権威を身にまとえるようにポジションをとるほうがいい。同じ理由で、偏差値の高い大学に行くほうがいいだろう。

P.211-212

IBMとマイクロソフトの件についての詳細はよく知りませんが、事実としてこれを機にマイクロソフトが大躍進したのは有名な話。また、日本の大企業がマイクロソフトのような会社と契約しないかも実際はわかりませんが、大企業に縁したことのある身としては、前例主義、世間一般主義みたいなものはよく目の当たりにしましたし、偏差値の高い大学のほうが有利な場面もというのも目にしてきました。